蒼天桜花~S.D.KYO Novels

壬生の舞台設定

彼方の蒼

時代設定

原作の時代が江戸時代ってことなので、それよりもずっと昔の設定で書いています。人間の世界でいうと平安とかそのくらいかなぁと、ぼんやりと考えてる程度です。
この時代設定を考える上で参考にしたのは太白の存在。原作で太白が紅の王に救われたって話あったでしょう。あれ多分平安後期~鎌倉辺りなんじゃないかなって思っているんです。武将に仕えてたってことなので、武将という概念が出来る以前とは考えにくいし(武将と言う概念や言葉が生まれたのは平安後期と言われています)、彼の鎧とか見ると、その辺りなんじゃないかなーって。で、そんな太白が壬生に来るより以前にひしぎや吹雪は成人していてほしいなと思ったので、それより前くらいがいいかなぁと、そんなカンジ。
それから村正が室町時代には刀作りを始めていたって辺りも参考にしてる。
ただ、物語を書く上では、生活様式とかその辺は江戸時代の感覚で書いてます。その方が都合がいいことが多いので。例えば竹刀とか、書籍とかね。平安くらいだと普及してないからね。壬生はまぁ、いろいろ進んでるってことでいいかと。時代を先行くカンジです。時々現代のものが紛れ込んだりしてますけど、その辺は御愛嬌w

壬生の城内・城下について

原作では、城下町があって壬生城内に入るには五曜星が守る門を一つずつ超えなくてはならないことになっています。多分それは“城内”という意味よりは“陰陽殿”という意味ではなかろうかと。城内には普通に入れても、核である陰陽殿に続く道はそこしかないってカンジで。普段はその門は閉じられていて、臨戦体制になると念のため五曜星が集結してたのではなかろうかと。だって、そうでなければ火曜星の螢惑が数年間(だと思うんだけど)壬生を離れていられる訳がない。普段は城内に続く門に門番でもつけておくんじゃないの?で、その門を抜けると城内、でもここからは陰陽殿には行けませんよ、みたいな。
で、そこに住めるのは上級貴族のみ。昔のヴェルサイユ宮殿とかお城みたいなカンジをイメージしてみると、宮殿内もしくは城内が一つの町…は言い過ぎでもそれぞれの貴族が暮らすスペースが与えられていた訳で。その中に、本殿や本丸と呼ばれるものがあった訳で。それらをひっくるめて『城内』とするのが自然な訳で。しかも、ウチの話の中では歳刑の家は王族と懇意にしているという設定。城内に住んでてもいいんじゃないの?と考えました。

壬生での歳の取り方について

不老長寿である壬生一族、厄介なのは「外見上の年齢」とかいうアレです。
あの方たちには年齢という概念ないだろというか何というか。それでも、彼らにも幼少期というものは存在していた訳で。実際、四方堂は吹雪と村正の小さい頃を知っているし、時人や杏樹は病になる前の子供の頃の姿になる秘術を施されている。
それから、研究材料として用いたのは主に狂と辰伶なんですけど、本能寺の変の後に幽閉されてる狂とその元に現れた辰伶、それから今の狂と辰伶と見比べてみて、見た目の成長具合と年数のカンジが割と一致しているんですよね。今の…というのは1604年、本能寺の変が1582年だから、その間22年。辰伶の見た目の年齢=23歳って、多分アレ普通に年齢なんじゃないかと疑っています。ごまかしてても1~2年てとこかと。
そこで考えたのは、壬生一族はある一定の年齢までは人間と同じように年齢を重ね、以降は老いを止めるんじゃないかと。蘇とか精とか村正が言ってた、アレです。まぁ、不老と言ってるくらいだしそう考えるのが妥当じゃないかと思います。
吹雪(35)、ひしぎ(30)、村正(33)、については普通に幼少期の歳の差もこんなもんで、そのまま人間と同じように成長し、同時期に老いを止めたカンジだから年齢差が生まれたんじゃないかなと思ってます。
もうちょっと言うと、太四老は就任した時にその年齢で術が施される的なね。
ちなみに、この物語の中でひしぎと吹雪・村正が出会った時の年齢は、吹雪が10歳、ひしぎが5歳、村正が8歳…そんなとこです。…5歳児でアレかぁ…って、自分で考えた設定(原作は原作、コレはコレ)なのにちょっと無理があったカンジもしたので、なんかもう、生まれた直後に刀振れるくらいにしちまえと。むしろ生まれる前から意識があったくらいがちょうどいいと。どうせファンタジーだしなって、ちょっと開き直ってたりしてます。